「うちの犬はおすわりもできない」という場合も、正しいしつけの仕方で根気よく教えればすぐできるようになります。おすわりはしつけの中のいろはのい。まず最初にマスターしたい基本のコマンドです。
犬を制御すると言っては大げさに聞こえるかもしれませんが、日常の生活の中でわんこがあなたの言うことを常にきく関係を作っておかねばなりません。
あなたの愛犬が、見知らぬ人に飛びかかったり、散歩中に他のわんこと喧嘩になりそうになったとしても、「おすわり」とあなたが一言いうことでわんこの動きを止め、落ち着かせることが可能です。
おすわりができたら、「伏せ」や「待て」なども日常の遊びの中で教えましょう。
おすわりするのも信頼関係ならではなんだよ
おすわりはこんなに重要!意味をよく理解しよう
- わんこ自身の安全を守る
- 人間社会における秩序を守る
- 主従関係の確認
わんことの暮らしの中で、「おすわり」は基本の中の基本のしつけ。これができるようになることは格段の差を生み出します。一歩外にでれば、車や電車を始めむやみに近づくと命取りになるようなものがそこかしらに存在しています。
そんな中、好き勝手に興奮状態ではしゃぐわんこがいたとしましょう。エネルギーを抑えきれず興奮して横断歩道を信号無視して飛び出し、走る車に突進。無事で済むはずがありません。犬を飼うのなら、わんこの安全が保証できる飼い主にならねばなりません。
興奮しているなと思ったら、「おすわり」と指示することで体を静止させ落ち着かせることです。また、興奮状態の犬は他の人や犬にも飛びかかる危険性をはらんでいます。これは周囲の人や犬の安全のため。
「おすわり」というだけでこうした事故を回避できる、まさに魔法のコマンドなのです。
また、「おすわり」は主従関係の構築にも役立ちます。愛犬があなたをリーダーと認識してコマンドに従うこと。序列として飼い主であるあなたがわんこよりも上に位置していなければ犬と人との共同生活は成り立ちません。
正しい関係構築の第一歩となる最初のしつけ、それが「おすわり」なのです。
上手な教え方(おすわり編)
- わんこの好きなお菓子を準備
- お鼻ちかくにお菓子を持っていき、わんこの興味をひく
- わんこが興味をもったら、わんこの頭上からやや後方へ移動させる
- わんこからアイコンタクトが取れる位置に自分がいること
- わんこは自然と頭が上をむき、お尻がさがる
- お尻が下がらないようなら、やさしく手で押して促しましょう
- すわる瞬間に「おすわり」と言う
- お菓子を与えて、褒める
- 慣れてきたらお菓子なしで行い、出来たらオーバーに褒める
わんこが新しい環境に慣れてきたなと思ったら、早めにトレーニングを始めましょう。できれば生後3か月ころから始めるのがよいでしょう。毎日の生活の中で自然と覚えてしまえるほど「おすわり」はごく簡単なコマンド。
ですが、気長に接しましょう。基本なのだからと言って、成果を焦ってはいけません。指示は短くはっきりと「おすわり」または「すわれ」や「Sit」でもなんでもよいですが、家族内で統一してひとつに決めること。
話し言葉で、「はい、すわって、いやーそうでなくて、そうそう」と長い指示をだすとわんこは混乱します。また不必要に何度も「おすわり、おすわり、おすわり」と繰り返すのもダメ。
あくまで指示は短く区切り、はっきりと一度だけ言うこと。すわる行為=「おすわり」であると覚えるように促し、お菓子をもらえるあるいは褒めてもらえることで、すわる行為=成功体験であると認識させます。
最終的には、お菓子はなしでも「おすわり」できるようにしましょう。いつどこで何をしていても飼い主であるあなたが発した「おすわり」というコマンドに正しく反応できること。
よくしつけされた犬は、世間からも安心感を持って可愛がられます。必ずマスターしておきましょう。
あなたの犬が、おすわりが急にできなくなった時
飼い犬が急におすわりできなくなったら、それはあまりよいことではありません。危険なサインととらえましょう。トレーニング仕立ての子犬の場合はまだ定着していなかっただけですから引続き根気よくトレーニングしてください。
でもそうではない場合、それは実は主従関係がくずれ、わんこが自分の方が上であると勘違いしていることを表しています。つまりできなくなったのはおすわりできないのではなく、したくないという意思表示。
「おすわれ」と指示に従おうとしないということは、そういうこと。放置していると、噛む、吠えるなどの問題行動に発展し、とんでもないことに。できるだけ早い段階で修正しましょう。
あなたがわんこに愛情を注ぎすぎるあまり、自分の要求をきいてくれるあなたが自分より下だと思ってしまったのでしょう。犬は社会性をもって集団で暮らす習性があります。
常に自分の立場を認識し、群れにふさわしいリーダーが見当たらなければ、自分がリーダーにならねばならないと考えます。これはわんこにとってプレッシャーでもあり、ストレスにもなり得ます。
犬は落ち着いた従順なエレルギーを保ち、リーダーである堂々としたあなたに従うほうが幸せなはず。愛犬を守り安全に幸せを実感してもらえるよう愛情表現を見直しましょう。
正しいしつけが、あなたがリーダーであると認識させる後押しとなるはずです。
思い通りになりすぎると勘違いしちゃうよ
最後に
いかがでしたか?
お伝えしたような上手な教え方を実践しなくても、餌を与える日常のやりとりの中でいつしか自然におすわりできてしまう場合もあります。そうした時も座ったら褒めてあげることが大切。
犬にとっては苦のない普通の体勢であるため、やりやすいコマンドでもあります。愛犬があなたの望むように自然に動いてしまうのは、日ごろのあなたの態度から自然とリーダーであることを認識しているということ。
日常から落ち着いて堂々とわんこと接することで、わんこも安心して落ち着いたエネルギーを保てます。わんこの幸せはあなた次第。正しいしつけを学び、実践することで理想の飼い主になりましょう。
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