愛犬のお散歩は毎日欠かさず行きますが、そのタイミングに悩むことはありませんか?食前食後のタイミングならどっちの方がいいのか悪いのか。
わんこの健康管理に責任をもつ飼い主として悩ましいところ。お散歩を定刻にしないよう気を配っている飼い主なら、なおのこと食事のタイミングとの兼ね合いが難しいもの。
よく知らずに愛犬を食後のタイミングでお散歩に連れ出して、運動させることの危険性について、ぜひ知っておいてください。
いつもいろんな配慮をしてくれてありがとう
犬のお散歩を食後にする危険性
胃捻転(胃拡張胃捻転:いかくちょういねんてん)とは
食後すぐの激しい運動は、人間でも胃もたれの原因になりますが、犬の場合、胃が揺さぶられ捻れてしまうことがあります。
胃の中の内容物が腸へ移動できなくなり、口から嘔吐するという形で吐き出すこともできなくなってしまいます。
胃の中に急激に大量のガスが発生し、胃が拡張。激しい痛みを伴います。腹部が膨張し吐きそうになるものの何も吐くことができず、呼吸が荒くなってくるといった症状が見られます。
胃捻転は短時間で命の危険も。また何らかの原因で胃がひっくり返り、他の臓器を圧迫してしまいます。 致死率が非常に高く、大型犬多くに見られますが中型犬でも安心できません。
わかりやすい症状として、おなかが膨れたり、大量のよだれが出たりします。大型犬はスタンダードプードルやレトリバー種など、胸が深い犬種に多く発生する傾向があります。
この胃捻転の主な原因が、食後すぐのお散歩や激しい運動。 食後すぐにお散歩に行くことで、胃捻転になり死亡するわんこは非常に多いのです。
つまり食後すぐのお散歩は危険。食後は時間を置いたほうがいいのです。食後に胃が拡張した状態で激しい運動をすると、胃が揺さぶられてその振動で胃が捻れてしまう、などが考えられています。
この病気が発症すると激しい痛みを伴うので非常に辛いはず。症状が進むと短時間で命に関わる恐ろしい病気です。
食後落ち着きがなくなって吐きそうな素振りを何度もしたり、お腹が膨らんでガスがたまってるような症状がみられた場合、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
症状が進むとショック状態に陥り、多臓器不全となって短時間で死に至ります。緊急性を十分知っておく必要があります。
病院ではショック状態に陥っていれば点滴の後、胃へチューブを挿入し胃内部のガスを抜くという処置を行います。
その後、胃が捻転している場合は全身麻酔をかけて手術となります。捻れを解消し再発防止のため胃を固定等するのです。
食後にお散歩するなら1~2時間後
食後すぐのお散歩の危険性についてお話しましたが、じゃあ、食後どのぐらい経てばお散歩に行けるでしょうか?
お散歩に行かなくても食後に元気すぎる状態だと胃捻転の心配はあります。一旦ハウスにいれておとなしくさせておくことをお勧めします。
野生の動物を見ても、食後はまったりのんびり寛ぐもの。休日の人間の行動もだいたいそんな感じのはず。食後はお昼寝ぐらいがちょうどよいでしょう。
せめて1~2時間は遊んだりお散歩に出かけたりするのは避けましょう。肥満対策のため食後の運動を勧める人もいます。
脂肪燃焼ダイエット効果があるのは食後1時間後の運動がいいと言う人もいます。しかしダイエットであれば食事内容を見直したり、運動量や運動の機会を増やすなどリスクのない方法もとれるでしょう。
胃腸の弱いわんこの場合は食後のお散歩は絶対にやめた方がいいです。愛犬の様子から大丈夫と思うなら食後1~2時間程度空けてからお散歩に出ましょう。
僕はダイエットの必要ないよ
食前にお散歩する場合の注意点
食後のお散歩・運動によるリスクを考えると食事前に散歩に行く方が無難。ただし注意事項もあります。
小型犬はとりわけ朝の空腹時に散歩に行くと、低血糖症になってしまうこともあります。燃焼するエネルギーがないため体温があがらず寒がったり。
小型犬であれば1回の食事の10%ぐらいを先にあげて、少し休んでから散歩に行くといいでしょう。
大型犬であれば食事前に行ってしまいましょう。この場合お散歩直後の食事も急いで食べたり水を大量に飲んだりすると胃捻転になってしまう可能性があるので注意が必要。
散歩後の食事は少し間をあけ、落ち着いてからごはんにしましょう。お散歩の後にごはんが控えていることはわんこにとっても楽しみのひとつとなるでしょう。
最後に
いかがでしたか?
お散歩を定刻に設定しない方がいいとお伝えしてきましたが、そうなると出かけるタイミングが様々。食事の前後のタイミングと重なってしまうこともあるでしょう。
わんこそれぞれの体質を理解しつつ、健康管理をしっかり行っていくことは飼い主としてのこころ構え。どんな危険があるかも知ったうえで最善を尽くしましょう。
胃捻転は恐ろしい病気です。これが原因で愛犬を失ってしまった飼い主が何人もいます。興奮しやすいわんこはまずは落ち着かせる訓練をしておきましょう。
正しい知識を持って、正しくしつけること。愛犬と長く健康に暮らす秘訣です。
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