一般に子犬・若いうちは犬だって人間と同じ、元気でパワフルで落ち着きがないものです。遊びたいさかりの落ち着きのなさを可愛いと感じる間はいいのですが、そのまま放置しておくと言うことをきかない制御不能な困ったわんこになってしまいます。日常の遊びの中から上手にしつけを盛り込み、賢いわんこに育てたいものです。
遊ぶの大好き!お散歩大好き!早く、早く!
飼い犬が落ち着くかどうかは飼い主次第
犬が穏やかにいられる時、犬のこころは安定していて幸せに満ち、落ち着いています。母犬に守られ、大船に乗った気持ち、そんな状態が、あなたの家の中で再現され、家族の中の平穏を一緒に感じていることでしょう。こんな時はリーダーであるあなたの指示に素直に、おとなしく従います。これが理想的なわんこの姿。
子犬で初めて家族に迎えられた時、わんこはあまりにも可愛いので、甲高い声で話しかけられ、家族中から興奮状態で迎えられたことでしょう。子犬なので、その声や、家族から発せられる興奮したエネルギーを感じ取って、わんこ自身も興奮します。母犬の側にいれば、もっと落ち着いていられたのに。しかし、こんな落ち着きのない状態に慣れて、ある程度大きくなってしまうと大変!
問題行動を繰り返す、困った犬になってしまうのです。
- 来客時に興奮して吠えまくる。
- ドアが開いた隙に、飛び出して行ってしまう。
- お散歩に出れば、飼い主を振り回し、好き勝手に動き回る。
- 子供や女性に飛びつく、落ち着きなくはしゃぐ。
こうなると、周囲の人間だけでなく、わんこ自身にもリスクです。例えば、来客時、開いたドアから飛び出して行ったわんこが、近くを走る電車の線路に出てしまい、血だらけになって帰ってきたことがあります。かわいそうに尻尾を失い、電車や外の世界がトラウマになってしまいました。
こんな悲劇を生まないためにも早い段階で、しつけをし、落ち着かせることを教えましょう。そして飼い主もその方法を学ぶことで、日常の平穏を保ち、わんこを守り育てることができるのです。
愛犬が落ち着く場所とは
愛犬が落ち着く場所、それは穏やかなエネルギーを発するあなたの側。犬は群れのリーダーであるあなた(飼い主)の挙動をよく見て、常にあなたを喜ばせようと思っています。
あなたが喜ぶ行動をすることに全身全霊を傾けているといっても過言ではありません。あなたがほめてくれると天にも昇る心地。犬の困った行動、たとえば、他の散歩中の犬とすれ違う時に、興奮してその犬へ突進しようとするといった行動をとったときを例に考えてみましょう。
「こらこら、わんこ、ダメよ。おとなしくしなさい!」と言って必死でリードを引き、わんこを押さえる。
飼い主のあなたは、他の散歩中の犬が見えたとき、いつものようにうちのわんこが突進するだろうから、必死に抑えなくては!と、緊張します。犬は、飼い主の緊張を察知し、その緊張が興奮となって伝わり、さらなる興奮状態に。
来客に吠えまくる犬の例はどうでしょう。同じようなセリフを言って、犬をなだめようとすることで、犬は飼い主であるあなたが、構ってくれた、つまりご褒美がもらえたと思います。犬は喜んで、この吠えるという行動をこれからもとるようになります。
そっか、吠えるとかまってもらえるんだ!
このように犬は、飼い主である、あなたの心の状態や、態度に敏感に反応しています。ここで覚えていてほしいのは、どんな時も冷静で堂々とした心の状態を保ち、必要で正しい行動がとれること。犬に注意に与える声のトーンや発するエネルギーにも気を配ることです。犬は言葉の意味ではなく、あなたが発するエネルギーに反応するのですから。
すばやく愛犬を落ち着かせる5つの方法
お座り・伏せをさせる(愛犬を落ち着かせる方法1)
「おすわり」や「ふせ」はしつけの基本の基本であり、とても大事なコマンドです。興奮状態にある犬にこの指令を出して、まずは静止させて犬が落ち着くよう促します。また素早く、興奮状態が「ダメ!」である旨、あなたも落ち着いた心の状態で示しましょう。
抱き上げる(愛犬を落ち着かせる方法2)
犬の体に飼い主が触れることで、犬は一定の落ち着きを得るものです。そのぐらい飼い主の手は、犬にとって大事なアイテム。全身があなたに抱きかかえられることがどんな意味があるかわかるでしょう。
ハウスに入れる(愛犬を落ち着かせる方法3)
一旦、ハウスにいれる、そうしてステイさせることで、興奮の助長を防ぎます。「ハウスに入るとほめてもらえる」と日ごろのしつけの中でしっかりと認識させましょう。
撫でる(愛犬を落ち着かせる方法4)
飼い主に触れられると犬は安心するものです。犬それぞれ、触られて喜ぶ部位が違ったりします。その子に応じた部位を触ってあげましょう。のどが好きだったり、背中が好きだったり、お尻だったり。飼い主のあなたが一番くわしいはず。
無視する(愛犬を落ち着かせる方法5)
構ってもらえると勘違いすることで、問題行動を助長しているわんこの場合は、無視するのも有効です。無視し続け、疲れておとなしくなったら褒めてあげたり、ご褒美をあげたりしてみてください。だんだんと正しい行動を認識し始めます。
まとめ
家族の中心に位置し、家族みんなが自分に注目しているのが当然という環境に育ったわんこは、子供がわがままに育つように、手に負えないわんこになってしまいます。それはつまり、人間の方が、わがままにふるまうわんこを可愛いと思って甘やかした結果。わんことしては、飼い主が喜ぶように行動しているにすぎなかったりするのです。
いつも見てるからね!
人間側の態度がわんこを混乱させてしまう。わんこと仲良く平穏に暮らすには、私たち人間が犬の習性を理解し、ぶれない態度を示す必要があるのです。そして、人間側の都合を理解してもらい、上手に従ってもらうには、しつけが有効なのです。正しいしつけの知識をつけて、まずは立派な飼い主になりましょう。愛犬は、あなたにしっかりとついてきてくれますよ!
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