愛犬が口元にしわを寄せ、歯をむき出して唸る。こんな顔、見たくないですよね。ましてや自分に対してそんな顔を向けられるなんて耐えられないこと。
ある程度のしつけを覚え順調に可愛く育っていても急にどうした?と態度が急変することがあります。人間同様に犬にも反抗期があるのはご存じですか?
人間のように知性をともなっていずれ立派な大人になってくれればいいのですが、犬の場合はこの唸ったり飼い主を威嚇するような問題行動を放置するとさらに状況は悪化。修正がますます難しくなります。
あるいはストレスや病気が原因である場合、解決策を講じることなく放置してしまうと取り返しのつかないことになります。まずは考えられる原因と対処法を詳しく見ていきましょう!
唸る理由も様々なんだよ
愛犬が唸る、それはどんな時?
- 病気・けが・ストレス
- 不安・恐怖
- 自分の餌や所有物を守る
- 身内やテリトリーを守る
- 楽しすぎて興奮
- 優位性を示す
まず飼い主であるあなたに意識しておいて頂きたいこと、それは、犬は唸ることであなたに何かを伝えているのだということ。もちろんあなたは可愛い愛犬がどうして唸るのか、とても知りたいはずです。
まずは愛犬自身が病気やけが、ストレスによって苦しんでいるケース。内臓の炎症、けが、皮膚病などで痛みがあり触られたくない時には、なんとか触れさせまいとして唸ります。
この場合は治療することが必要ですし、ストレスならその原因を探して一刻も早く取り除いてあげることです。見知らぬ人や動物に対する恐怖心や慣れない環境による不安感から相手を威嚇するために唸ることもあります。
あるいはエサを食べてるときに手を出したり、エサやおもちゃを取り上げたり、わんこにとって所有物を奪うような不快な行動に値するとき威嚇のため唸る場合も。牧羊や狩猟目的に改良された犬種は、とくに攻撃性がつよいと言われています。
仲間の犬や家族、飼い主であるあなたを守ろうとして唸るケースもあります。この愛あるゆえの行動も人間社会において平和に暮らすためには問題行動となり得ます。
本当なら飼い主であるあなた自身がしっかりとしたリーダーとなり、愛犬を守る立場でなければならないのですが、通常生活の中でこのような状態であるのはわんこにとってはストレス。
安心した環境にいると思えず常に警戒していなくてはなりません。もちろん不意に強盗に襲われそうになって愛犬が救ってくれたという美しい武勇伝なら「なんていい話なんだ」で済むのですが、日常この状態はわんこにとっては望ましくありません。
あるいはちょっと毛色が変わり、遊びが楽しすぎて思いのほか興奮状態になったわんこ。そんなとき遊びの中で唸ることがあります。この場合は「おすわり」や「まて」「伏せ」のコマンドでいったん落ち着くように促しましょう。
一番問題なのは、優位性を示して唸るケース。自分の方が上位であることを誇示するために唸る場合で、しかも家族やあなたが対象になっていたら大変です。犬は本能的にリーダーになろうとするもの。
より強いものが群れのリーダーとなることが自然界では求められ、特にエネルギーあふれる若いオスはホルモンの影響でオス同士威嚇することもあります。これは去勢手術をすることで改善が見込めます。
愛犬の問題行動は飼い主が原因
人間側の誤った対応が原因で問題行動につながるケースが多く、可愛がることと甘やかすことが混同された結果、かわいい愛犬が可愛くない行動をとる悲劇を生んでいることが多いのです。
まずは飼い主の心構えを今一度確認し愛犬を守り育てるリーダーであることを再認識しましょう。そしてできるだけ早い段階から正しいしつけを行うこと。今一度ご自身の愛犬に対する接し方を見直してみましょう。
主導権をにぎるのはあなたです。お散歩中はわんこの自由に行きたいように行きたい場所、行きたいと思うタイミングに合わせて歩いたりしてはいけません。あなたの気分、あなたのペースで、あなたの行きたいタイミングとコース選定でお散歩しましょう。
食事は人間よりも先に食べさせない。与えない。(虐待するって意味ではありませんっ)あくまでも犬が自分は偉いと勘違いしないようにしてあげるということ。
犬のマウンティングは許さない。飼い主に対して、あるいは家族に対して行うマウンティングを許してはいけません。必要以上に甘やかしたり、わんこに対してベイビートークで話しかけるのもやめましょう。
叱る時、褒める時はメリハリをつけましょう。褒める時はわんこの名前を呼ぶけど、叱るときはいっさい口にしないなどわんこが混乱しないようわかりやすいように。
愛犬が唸ったからと言って、要望に応えるような態度をとってはいけません。わがままを主張するような行動を許してしまっていると犬としてはつねに主張を通すために唸るようになってしまいます。
そうならないためにも、唸る犬には毅然とした心構えでもってしつけなければなりません。
わがままは許されないのか~
唸る犬の対処法
愛犬が唸ったときに、怒って怒鳴ったり叩いて体罰を与えたり、無理強いするような対応は間違いです。唸るのをやめたら褒めることに徹しましょう。
愛犬があなたの指示にきちんと従いうなることをやめられたら、ごほうびをあげてよく褒めてあげます。口で指示したとしても聞こうとしない場合は、リードをつけてあなたの意図を伝えやすくして指示を出します。
褒めてあげられる状況を多く作ってあげましょう。いつも唸る状況の時に唸ることなくやり過ごせたら、落ち着いていられたらオーバーめに褒めてあげます。
唸ってしまったら「おすわり」や「待て」「伏せ」と指示して落ち着かせること。落ち着いたらまた褒めてあげます。メリハリなくあまり褒める機会がなかったなら尚更コミュニケーションをとる意味でもたくさん褒めてあげましょう。
わんことアイコンタクトをとることも大事です。わんこの方があなたからの指示を待つように、あなたの行動に注目するようになることが理想です。お利口さんになったらご近所の受けもよくなり、いざ困ったときにも助けてもらえます。
あなたとの信頼関係の構築、これなくしてよいしつけは実現しません。わんこと過ごす時間を増やすとともにコミュニケーションをただしい方法でとっていきましょう。
最後に
いかがでしたか?
問題行動の裏に潜むわんこなりの理由や事情。飼い主の対応の誤りが犬本来の習性と相まって人間社会にそぐわない問題犬を作ってしまうのです。手に負えないからと言って、手放す飼い主が多いのも事実。
わんこと散歩にでかけ、楽しい時間をたくさん共有してください。もちろん主導はあなたです。穏やかなエネルギーを放つ飼い主と愛犬。あなたの横で安心して穏やかな気持ちでいられるわんこ。
とても幸せな光景です。飼い主の正しい心構えと正しいしつけの知識の必要性がお分かりいただけたかと思います。あなたとわんこのハッピーライフに少しで貢献できることをお祈りいたしております。
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